印象派がお気に入りなら、オルセー美術館へ
オルセー美術館とは?
1900年の万国博覧会に合わせて建設された鉄道駅でした。改修工事を経て1986年にオープン。ヨーロッパの鉄道駅独特の吹き抜け天井や時刻を知らせたであろう大時計が当時の面影を残しています。2011年にリニューアルして、一段と鑑賞しやすくなりました。
オルセー美術館展が日本で開催されると必ず足を運びますが、やはりあの空間で観る作品の方が居心地が良さそうで、生き生きして見えました。とにかく展示の仕方が素晴らしい。一つ一つの絵画が引き立つような工夫がされています。壁の色、光の加減、展示の順序などがよく考えられていることを感じました。また、彫刻の展示も注目です。
ドガの踊り子の絵と馬の彫刻が印象的でした。
踊り子の絵で有名なドガは、彫刻作品もたくさん残してくれました。大好きな踊り子にいろいろなポーズをさせました。中にはチュチュをつけている子も。よく観察していたのですね!それから、馬の作品も素敵でした。伸びやかで細い脚はま
るで踊り子のうに駆けて行きそうです。後姿がとってもセクシーに見えました。吹き抜けの明るい光の中で彫刻たちも輝いる子も。よく観察していたのですね!
オルセー美術館内は絵の撮影可能です
オルセー美術館のよい所は、何よりもすぐ間近で鑑賞できること、そして撮影可能なことです。最近では、何でも自撮りする人が多く、作品の前にドンと立たれてしまうこともあります。自分がここに来たという証拠写真でしょうか。これにはちょっと考えさせられました。それでも、自分で撮影する写真は絵葉書とは一味違ってどこかに個性が出ます。日本でも許可してほしいと思います。
いま(2016年7月)東京でオルセーの作品が観れます
今、東京にオルセーから来ている作品があります。乃木坂の新国立美術館で開催中の「オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展」には、オルセーで一番人気のルノワール作『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』が初来日しているのです。
これは、ルノワールの友人であり、絵画収集家のカイユボットが購入し、後にオルセーに寄贈されたものだそうです。門外に出ることは稀で、色彩や光の捉え方など、印象派の特徴と美点をすべて備えた傑作です。そんな作品が東京に来てしまって、今頃本家ではどうなっているのか見てみたいものです。実はまだ『ルノワール展」に行っていません。近々あの楽しげなダンスパーティーの様子が描かれた作品の会いに行くつもりです。
オーケストラの生演奏をバックにダンスやおしゃべりに興じるのは、ブルジョアではなく近所に暮らす貧しい労働者階級の人々。普段働きづめの庶民が週末に息抜きできる場として楽しみにしていたのでしょうね。絵の中には、ルノワールの友達やモデルを務めた女性たちも描かれています。じっと見ているとおしゃべりの声やダンスの音楽が聞こえてきそうですよ。
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