南フランス ヴァンスからの旅 ~ニース近郊の美術館めぐり~
マーグ財団美術館(サンポール・ド・ヴァンス)
ヴァンスのバスターミナルからは、各方面への路線バスが出ています。94番か400番のバスはニースに向かいます。平日は平均して30分に1本、土日は1時間に1本出ています。出発すると約5分ほどで、観光地サンポール・ド・ヴァンスに到着。ここには、松林に囲まれたマーグ財団美術館があります。ブラックのステンドグラス、ミロの迷路、シャガールのモザイク、ジャコメッティの中庭など、現代美術が自然と融合して楽しめる空間になっています。
クオリティの高い企画展も見ごたえがあります。村から15分ほど坂道を上って左側にあります。美しい村を眺めながらお散歩しているうちに到着します。現代アートに癒されたあとは、村でゆっくり過ごすのもおすすめです。素敵なお店が並び南側まで歩くとシャガールの眠るお墓に行くことができます。とてもシンプルなお墓で訪れた人が置いた小石がありました。
これはユダヤ人の習慣だそうです。夏に訪れたときには、村の広場でペタンクに興じるおじさんたちがいました。パスティスを飲みながらのんびりと真剣に楽しんでいました。観光客も多いけど村の人々の生活が見えるのも興味深いことです。かつてイヴ・モンタンの別荘があったそうです。実は高級な避暑地でもある村です。
地中海近代美術館(カーニュ・シュル・メール)
ルノワールの家、ルノワール美術館
サンポール・ド・ヴァンスを過ぎて山道を進むと30分ほどで、カーニュ・シュル・メールの街に出ます。丘の上に旗が見えるのが旧市街のグリマルディ城です。バスは、Square Bourdetで下車。旧市街オ・ド・カーニュへは無料バスが出ています。足に自信がある人には歩いて坂道を上ってみることをおすすめします。カーニュの全景が見渡せます。
グリマルディ城の中には、コートダジュールにゆかりのある画家たちの作品が展示されている地中海近代美術館があります。フジタ、キスリング、デュフィ、コクトーなどの画家たちが一人の女性を描いた肖像画を集めた部屋もありました。モデルは1930年代の歌手だそうです。お城の上からは海の方まで見渡せ、教会の鐘の音が響いていました。
向こうの山の上には、ル・コレットにあるルノワールの家も見えます。ルノワールの最後の住まいとなった家は改修を経て、2013年からルノワール美術館として公開されています。ルノワールとしては珍しく彫刻作品の展示室が新設されました。バスターミナルからは旧市街とは反対の方向に上って行きます。
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